第35話 サリヴァンが異例の声明を発表

サリヴァンの「腰から下は映さない」という「検閲」は、プレスリーをこれまで以上に有名にした。

上半身だけを撮影するということは、サリヴァンが今の論争を無視して、今まで通り全身を撮ることよりも、視聴者を悩まし惹きつけるものだった。
エルヴィスは、いつも通りのパフォーマンスで腰を動かせた。そして、スタジオの観客は気が狂ったように叫んだ。

しかし、自宅でテレビを見ている視聴者は、エルヴィスの上半分だけしか見ることが出来なかった。しかし、スタジオの観衆の叫びによって、彼らはかなりワイルドな何かが下の方で行われているに違いないということを知っていた。

ここでエルヴィスは、「ハウンド・ドッグ」「ラブ・ミー・テンダー」「ハートブレイク・ホテル」「冷たくしないで」「トゥー・マッチ」と「マイ・ブルームーン・ターンズ・トゥ・ゴールド・アゲイン」そして「ピース・イン・ザ・ヴァレー」の7曲を歌った。

ショー終了後、エドはエルヴィスにさよならを言うためにステージに出て、そして観衆に向かって次のように話した。

「私はこれが本当の礼儀正しい立派な男の子であるとエルヴィス・プレスリーと国に言いたかったのです。そして、大御所、一流のタレント、有名人等が我々のショーに出演していますが、これほど楽しい経験はこれまでありませんでした」。

サリヴァン自身が自発的にこの声明を言ったのかどうか、あるいは、トム・パーカーが「エルヴィスの腰から下は映さない」ことに対する返礼として「交渉したか」どうかは不明なままであった。


写真:サリヴァン・ショーに出演前のエルヴィスとエド・サリヴァン。真ん中の女性は正体不明のファン?