第20話 エルヴィスを本格的に売り出す作戦

パーカーが、プレスリーのマネジャーとして最初にしたことは、エルヴィスをルイジアナ・ハイライドとの契約から抜け出すことだった。

ルイジアナ・ハイライドが過去2年間エルヴィスに出演のチャンスを与えたことによって南部中至る所でエルヴィスのことが知れ渡った。その間に、エルヴィスが上昇機運に乗ることが出来るなら、ハイライドが提供することができなかった全国的に売り出すということが必要となるだろうことは分かっていた。

そしてまた、パーカーはエルヴィスがサン・レコードとの契約を切り、全国展開しているメイジャー・レーベルのレコード会社と契約をしなければならないと考えていた。

サム・フィリップスは、そのような兆しがあることを薄々感じていた。そして、パーカーのやることが見えてきた。フィリップスはエルヴィスがサン・レコードにいる日もそんなに長くはないと分かった。そして、フィリップスは完全に、エルヴィスを失うことを嫌ではなかった。プレスリーは、今にも巨大な歌うスターになる寸前だった。

パーカーは、プレスリーをルイジアナ・ハイライドの契約から解除した後に、プレスリーのために出来る限り全国のテレビに出演させると同時に、一流の巡業に参加する交渉をし始めた。

エルヴィスが本当に全米で大ヒットを飛ばすようになったら、 サン・レコードのような小規模のレコード会社なんかすぐに破壊することができるということをサムは分かっていた。フィリップスは、単に100万枚のレコードをプレスして配給するのに必要な資金を持っていなかったのだ。

一方、パーカーがメジャー・レーベルとの有利な取引を手配することができるならば、サン・レコードは、フィリップスが一押しする最新の若いロカビリー天才歌手カールパーキンスのために十分な資本を受けられるだろうと思った。フィリップスは、パーキンスがプレスリー以上ではないとしても、少なくとも同じくらいの可能性を感じていた。

写真:右からサム・フィリップス(サン・レコードのオーナー)
プレスリー、ボブ・ニール(エルヴィスの最初のマネジャー)