第14話 プロ歌手として演奏旅行に・・・・・

ルイジアナ・ハイライドの成功によりプロ歌手へと拍車がかかった。エルヴィスは、トラック・ドライバーとして勤めていた“クラウン電気会社”を辞めてプロの歌手として専念する事を決めた。エルヴィスら3人は、休みなしの強行スケジュールでの演奏旅行に乗り出した。

彼らはバー、キャバレー、カントリー・ミュージック・ハウス、ナイト・クラブそして、各地域で行われるカウンティー・フェアーなどでアメリカ南部を演奏しながら横断して行った。
フロリダからニューメキシコまでの旅行中は、出演させてくれるところがあれば何処の開催地へも行って演奏した。時には、トラックの荷台の上で歌ったこともあった。エルヴィス・プレスリーは、演奏の回数を重ねるごとに成長していった。

頭髪に油を塗り、黒とピンクのスーツで身を纏い、口をゆがめて腰を回転させながら歌うエルヴィスから、感情を抑えていた1950年代の若者を束縛から解き放つように彼らの欲求に応え魅了するセクシャル・オーラが溢れ出ていた。

プレスリーは、当時の若者たちとって不道徳でみだらなと思われる立ち居振る舞いをステージ上でやって見せた。その結果通り、女性達が熱狂し夢中になった。エルヴィスが歌う所は何処でも、狂乱状態で叫び、エルヴィスに触ろうとして服を引き剥がしたりする女性の群衆に迎えられた。女性ファンの中には興奮しすぎて失神することもたびたびあった。

たぶん、フランク・シナトラとルドルフ・ヴァレンティーノ以外に女性の観客からこのような強硬な反応を引き出した芸能人は見たことがない。

しかし、男性の見方は女性とは違っていた。多くの若い男性にとっては、プレスリーのパフォーマンスは不愉快であった。
また、他の男性は男らしさを脅かすものとして見ていた。
南部の若い男性達は、彼らのガールフレンドがプレスリーに反応することが原因で怒りそして、ねたみ始めた。

エルヴィスは、たびたび嫉妬している女性ファンのボーイフレンドから脅されたり、暴行を受けたことがあった。